「六辻のノクターン」感想


作者:杜 茶六太様
配布サイト:http://bmoyashi.xxxxxxxx.jp/
プレイ時間:1週30分程度(公式サイトより、体感もう少し短め?)

 

次は僕僕僕の感想で〜すとか言ったな。あれは嘘だ。(本当にすみません)
今回は久々のB級もやしさん!「六辻のノクターン」の感想です!

 

毎作ながら絶妙なキャラクター性、ほんのり薄暗さを感じるお話等ドツボで今回も楽しくプレイさせていただきました!
以前「棚からサンタさん」の感想を書かせて頂いたことがありますが、ゲームの雰囲気はそちらに近いです。また、配布サイト様には胸糞注意とありますが、私はそこまで胸糞悪さは感じませんでした(理由は後述します……!)

 

ちょっと注意ポイントとして、名前変換は最初に入力欄が出てくるタイプではなく、ゲームを開始してからコンフィグ画面で変更するタイプです!

 

ざっくりあらすじ
不思議な空間で目を覚ました主人公(名前変換可)は、ビーサンと名乗る男に出会い、失った記憶を取り戻すために4つの扉から出かけます。
4つの扉それぞれが失った記憶にゆかりのある地に繋がっており、主人公はそこでおにぎりという幼馴染に導かれ、この空間から出られるよう奔走する……というお話です。

4つの扉を出入りする順番や、出た先での選択肢はED分岐には影響しません。最後に黒い扉から出て以降の選択肢がED分岐となります。配布サイト様にある通り、攻略は簡単です。

私がこのゲームに胸糞悪さを感じなかったのは、「このキャラクターはどうしてその行動/思考をするようになったのか」が短い中にきちんと描かれているからです。主人公もおにぎりもビーサンも、それぞれがずるさを持っていて、特定の一人が「悪役」というレッテルを背負っているわけではないことも好感持ちまくりでした。

 

※以下ネタバレ有
4つの扉の先にあるのはビーサンとの記憶。ビーサン、おにぎり、主人公と3人で幼少期を過ごしたけれど、不慮の事故でビーサンは亡くなり、罪悪感を抱えた主人公とおにぎりだけが残ります。死者であるビーサンと生きている主人公/おにぎりの対比が非常に鮮やかな構図で分かるゲームでした。
生きていくためには、どうやったって(それが良いか悪いかは別に)変化を続けなければなりません。ビーサンにはそれが耐え難いことだったけれど、死の淵に立っている間に彼もまた変わってしまっていたことに主人公の言葉で気づく……というシーンが印象的でした。
ED6のみ全エンドクリア後?に解放されるのですが、これは言ってしまえばおにぎりエンドです。主人公のことが好き、ということ以外いまいちよく読めないおにぎりの真意が分かります。
その世界(主人公の精神世界?)にあるビーサン関連のものを消し去っていくおにぎり。その度にビーサンの姿はかすれ、主人公は彼に関する記憶を失っていきます。
そこで消えかけのビーサンの言った「……それ選んで生き地獄だったとか言うなよ。」というセリフが本当に好きです。そのあとに、おにぎりが「そういうところが嫌いなんだよ」と返すのも。
その短い会話の中に、彼らが今までどのような関係にあったのか、ビーサンがどんな性格だったのかが詰まっていてホント毎度天才のシナリオをありがとうございますとしか言えません(墓場)。

 

乙女ゲームというより、とある3人組の人間模様を覗き見るような、そういう魅力があります。ぜひプレイしてみてください〜!

 

以下余談で申し訳ないのですが、このたび「Wing Search」様に登録させていただきました!これからは感想を書いたあとぺたっとリンクを張ると思いますが、当ブログはアフィリエイトやら何やらもろもろ等はもちろん行っていないため、あまり気にしないでください(同好の士とお知り合いになれたらな~という下心はありますが……)。

www.ladygamer.jp

【!配布終了】自殺者×勇者×アンダードラック 感想

これが、フリー乙女ゲームや。

作者:藤様
配布サイト:http://ankrache.xii.jp/
プレイ時間:1時間弱

同人乙女ゲームの1番いい所は安さでも手軽さでもなく、(勿論それらも魅力の一つですが)作者のやりたいことが、やりたいようになされている点だと思います。
フリー乙女ゲームで商業並のクオリティのものは?と聞かれたら、私はPentagon Syndromeだと答えますが、フリー乙女ゲームの1番好きな作品は?という質問にはこの作品を挙げます。それくらい、思い入れがあって大好きなゲームです。

主人公はテンションが鬼のように高いショタコン喪女。顔は出ませんが個性はかなりぶっちぎっています。攻略対象という言い方だとやや不適なんですが、一応他の登場キャラクターはショタと白衣の男性の2人です。
このゲームの目標は、ショタの勇者に怪しい薬(通称ゲボマズ)を飲ませてステータスを上げ、魔王を倒せるようにすることです。ショタは勇者になるべく日々ゲボマズを飲んでいます。最初の時点では無口な子ですが、だんだん言葉を覚えてこちらに懐いてくる様子はショタコンじゃなくても癒されます……。

 

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↑勇者の育成画面。ドリンクを選んで与えます。


白衣の男性ことおかっぱ博士は、主人公に負けず劣らずの語彙力でバチバチに口の悪さを発揮する謎の男性です。神様の部下的な感じで働いているらしく、常に過労気味。

 

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↑おかっぱ博士。はちゃめちゃに口が悪い。


エンドは6つあり、うち人類が救われるものは2つ、ハッピーエンドは1つ。えっ!?
そう!!人類が救われることをハッピーと定義するなら、おかっぱ博士のハッピーエンドはありません!!(ババーン)
以下キャラ別にエンドについての感想等を書いていきたいと思います!ネタバレ部分は反転してください。

 

ショタ(勇者)
このゲームのメイン攻略キャラ(?)です。なんと名前変更可能。
彼は主人公が序盤に自転車で突っ込もうとした小学生です。主人公と一緒にクソトラックに轢かれてご臨終し、「主人公を生き返らせること」を条件に、勇者になることを決めました。
主人公は魔王を倒せば勇者も生き返ると思っていましたが、唯一の(?)ハッピーエンドことエンド1で、彼は自分が生き返らないこと、その上輪廻の輪からも外れるであろうことを知っている上で魔王に立ち向かっていたとプレイヤー側は初めて分かります。
この事実を知った後もう一度ゲームをプレイしてみると、勇者との日常になかなか思うことが出てきます。彼は日数経過で、言葉を覚えていくだけではなく、感情の表現方法まで覚えていくように見えます。
この事実を知らず、またおかっぱ博士にも何も言われないのがエンド4です。世界は救われたけれど主人公は何一つ覚えていないし、そこにはもう勇者はいない……という終わり。
私は正直ショタキャラが好きではないんですが、勇者は全然平気というかむしろ好きなほうでした。これは「勇者が甘えた態度を取らないから」というのが大きいです。どのエンドでも彼は絶対に弱音を吐きません。負けるかもしれないと分かった上で、エンド2で主人公に求婚してから背を向ける様は切なくなります。
結婚とはものを交換することだから、自分は指輪をあげるから、何かほしい、とねだる勇者。ここまで直接的にお願い事をしてくるのはこれが最初で最後。思いっきり甘さを味あわせてから普通に人類が滅亡するエンド2、私的には最高だと思います(?)


おかっぱ博士
このゲームのダークホース。
おかっぱ博士エンド(だと私が勝手に思ってるエンド3)を終えた時、今まで自分が持っていた乙女ゲーム観的なものがばらばらに崩れ去って、がつんと殴られたみたいでした。
勇者に関する秘密は大体ゲーム内で明かされますが、おかっぱ博士はフルコンしても謎の多いキャラクターのままです。それでもはっきり言えることは、彼はどんな乙女ゲームのキャラクターよりも、とびきりずるい男だということです。
だって仮にも(?)乙女ゲームの主人公に、床を舐めさせたりウジ虫ゴキブリ馬鹿呼ばわりしたりかなりバイオレンスな目に遭わせたりしてるのに、まあ主人公もどうしようもない女なのに、彼は、人類が滅亡する3分前に、結婚してって頼んだらいいよって言っちゃうんですよ。なんちゅー男や。
このゲームでは他にも人類が滅亡してしまうエンドはあります。そのときの主人公は一人、部屋で鐘の音を聞いて終末を迎えます。
だけどこのおかっぱ博士とのエンドのときだけは、横に彼がいるんです。人類がもう死に絶えるって分かってても、横には今まで散々悪態をついて暴力を振るってきたおかっぱ博士が優しくこちらを抱き寄せて、座っている。作中ずっと忙しそうだった彼が時間なんて気にしないで横でこちらと話をしてくれてるって感動は、本当にプレイしないとわかりません。11回求婚してフラれてる身に沁みます。
人類が滅亡したらおかっぱ博士もいなくなるのか、それとも生き残るのかはゲームには描かれていません。ですが、彼の横で静かに終末を迎えるエンドは決してバッドエンドではありません。おかっぱ博士は頑なに名前を教えてくれませんでしたが、鐘の音が響く中、出血大サービスだと、最期に耳打ちで教えてくれて……というエンド3。

 

主人公(名前変更可)
これは乙女ゲームなのでこの楽しみ方にケチをつけられる筋合いはないんですが(予防線)、ものすごく個性的な物言いや態度をするわりに、私は彼女にすんなり自己投影できました。
その最たる理由が自己評価の低さ、及びそれを裏付けるようなキャラクター性だと考えています。主人公は彼氏いない歴=年齢、馴れ馴れしいのに他人と距離を詰めるのが苦手、求婚は数十回だってできるのに、プレゼントを貰う時は自分が貰う価値があるのか考え込んでしまうふとした時のネガティブ思考。
選択肢では何度もおかっぱ博士に求婚できます。その度に聞き流され、最終的には半殺しにされるのに、主人公はどこかその流れに安心しているような、拒絶されることを確認しているような雰囲気があります。

以下はAnkracheさんの他ゲーについての感想・ネタバレも含んでいます。
自殺者×勇者×アンダードラック(zxy)はギャグ中心電波ゲー、ograidetは(あえて分類するなら)鬱電波ゲーと、作品の系統は全く異なる上に主人公の性格も全然違うのですが、この二つのゲームの主人公はよく似ています。
言葉や思考の端々に自己否定がちらつき、さらに他人にも自分を否定することを求める。違うのは、zxyでは自分を肯定して明るいところへ引っ張ってくれる存在(勇者)がいること、ograidetでは自分に寄り添い、一緒に飛び降りて全部終わらせてくれる存在(ストーカー)がいること。

本当に何回もプレイしたくなる作品です。30回くらい人類滅亡させてるのにまだ達成率が96%です。ごめん人類。
個人的にはAnkracheさんの作品の中でおとうとシリーズの次にとっつきやすいと思います。おとうとシリーズは他の作品とは全く毛色が違うので、本当の入門編(?)としてはこっちのが合ってるかも。
自殺者×勇者×グリターデイズに関しては個別記事を書く予定はないので、ograidetの感想記事(いつか書きます)に引っ付けようと思います〜。
お付き合いくださってありがとうございました!次はたぶん僕僕僕の萌え投下になります。たぶん!

フリー乙女ゲーム未プレイ者にススメたい良作4選

また前の更新から三ヶ月近く空けてしまいました。
今回は「乙女ゲームをプレイしたことはあるが、フリーのものはやったことがない」、「乙女ゲームに興味はあるが、やったことはない」という方向けに、とっつきやすい4作を勝手にプレゼンしたいと思います。

まず「とっつきやすい」の定義

  • 攻略キャラクターが複数いる(好みのタイプを探しやすい)
  • 長すぎず、短すぎない
  • イラストのクオリティが高く、スチルがある

以上を踏まえて、「街で噂の伯爵様」「魔女も歩けば悪魔に当たる」「PentagonSyndrome」「架谷野家の薔薇薔薇」を紹介させていただきます。
赤印は上記の「とっつきやすい」に当てはまりはするのですが、人を選びます(後述)。



1.「街で噂の伯爵様」

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作者:K9様
配布サイト:ERFOLG
erfolg.main.jp
 攻略対象:3名

ざっくり推しポイント

  • さといさんによる美麗なイラスト
  • ギャグからダーク、甘めまで豊富なED
  • 長すぎずダレない(コンプで2時間程度)

 さといさんといえば「OZMAFIA!!」「DIABOLIK LOVERS」等有名な作品も手がけたイラストレーターさんです。こちらはそれ以前の作品のため絵柄が少し違いますが、十分すぎるくらい美しいイラストが楽しめます。

↓プレイ画面(配布サイト様より)

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攻略キャラはちょっと抜けてて憎めない俺様「ヴァルトレート」、喋ることができない温和な青年「ダリム」、飄々としたロン毛お兄さん「ユーリィ」の三人。ノーマルエンド+各キャラにBADとGOOD、ヴァルトレートのみダークエンドがあります。

「ダークファンタジー」とありますがGOODには心あたたまるものが多く、暴力描写等はそこまで多くありません。が!ダークエンドでは肝が冷えます。ヤンデレが本当に苦手だ、という方や主人公があくどいのが苦手な方はダークエンドを避けて通るのが吉です。

 

ピン!と来た方は

「街で噂の伯爵様」をプレイしてみてハマった方には以下もオススメです。

 

2.「魔女も歩けば悪魔に当たる」

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作者:八色いんこ様
配布サイト:COCOON
cocoon.daa.jp
攻略対象:4人

ざっくり推しポイント

  • 軽快かつ面白い語り口
  • 個性的な攻略対象
  • やりこみ要素や攻略後のオマケの豊富さ

このゲームはとにか~~くフリーゲームならではの良さがぎゅっと詰まっています。「がめつくてしたたかだけど可愛い主人公」「一癖もふた癖もある掴めない悪魔」など、思わず愛着が湧いてしまうキャラクターばかりです。

ゲーム形式としては、OP後にマップから場所を選び、そこからイベントが発生…を繰り返して7日間過ごす→ED分岐という仕組みです。

↓プレイ画面

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↓さらに、主人公や攻略対象をお着替えすることもできちゃう斬新な機能もあります。

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攻略に詰まってもゲーム内硬貨で攻略メモが買えます。

お話は基本的にギャグです。主人公が個性強めなので少しシリアスな展開も重くならずに楽しめます。CONTINUEがバッドエンドの続きからになっていたりと、救いようのない話は全然ありません。

 

ピン!と来た方は

「魔女も歩けば悪魔に当たる」をプレイしてみてハマった方には以下もオススメです。

  • サンクコストバイアス(同サイト内)
  • Magic Romanesque
  • クアック*ガール

 

3.「PentagonSyndrome」

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作者:ヤマナカ様
配布サイト:a.ymnk-P
aymnkp.tumblr.com
攻略対象:5人

ざっくり推しポイント

  • 美麗なイラストとゲーム画面
  • 引き込まれる独特のストーリー
  • 豊富なスチルとED

とあるゲームをリスペクトして作られたとのことですが、リスペクト元をまったく知らずとも楽しめます。ストーリーはざっくり言うと「ルームシェアをして暮らしている5人それぞれの悩みを聞いて解決していく」というもので、オーソドックスな分岐ノベルゲームです。

 プロローグ後は個別ルートに入り、4人攻略することで最後の一人ルートが解放されます。

↓プレイ画面、ルート選択画面

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トーリーの根幹にある重要な設定が1~2人攻略すれば分かります。当たり前ですが「誰かを選ぶということ」は「他のひととの未来を選ばない」ということになります。ほのぼのとした部分もありますが、ひとりの人間の成長に焦点を当てた切ないゲームです。

絵柄は独特ながらもとても美しく、シナリオのすばらしさも相まって商業乙女ゲームにも負けない良作です。攻略は配布サイト様に載っておりそこまで苦労しません。

 

ピン!と来た方は

「PentagonSyndrome」はフリー乙女ゲームの中でも良い意味で異色です。あまり近い作品がないので雰囲気で以下がオススメです。

  • 死神レポート(※非乙女ゲーム
  • シルバーフープ
  • はしばみ色の瞳の中は

 

4.「架谷野家の薔薇薔薇」

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作者:ラシ様

配布サイト:いさら座

攻略対象:2人

 

ざっくり推しポイント

  • 普通の商業乙女ゲームに飽きた人向け
  • 読んでて飽きないシナリオ
  • 非攻略対象含め、ぶっとんだキャラクター

流血表現モリモリ。商業作品「ディアラバ」や「AMNESIA」が好きな方は合うと思います。攻略できるのはちょっと抜けてるけど色気のある吸血鬼「ローズ」と主婦力高めな人狼「ダークルル」の二人。兄弟二人は攻略できません。

↓プレイ画面

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何を書いてもネタバレになりそうなのですが、主人公はいろいろあって精神的に追い詰められた状況にいます。EDを5つすべて見た上で最初から始めると自動的に真相エンドへ行き、全ての伏線が回収されます。

基本的には救いようがほぼないので胸糞がso badです。

 

ピン!と来た方は

「架谷野家の薔薇薔薇」をプレイしてみてハマった方は以下もオススメです。

  • 自殺者×勇者アンダードラック
  • ロコロッカ
  • 盲目偏愛キャラメリゼ

 

まとめ

  • 乙女ゲーム自体をあまりプレイしたことがない方は「街で噂の伯爵様」
  • 面白いゲームがやりたい!気の強い主人公が好き!という方は「魔女も歩けば悪魔に当たる」
  • 何よりもシナリオ重視、泣きゲーが好き!という方は「PentagonSyndrome」
  • メンタルをボコってくるゲームが好き!という方は「架谷野家の薔薇薔薇」

となります。どれも分からん!という場合は特に上二つから選ぶのがオススメです。

 

おわりに

ここまでお付き合いくださってありがとうございました。フリー乙女ゲームは名前のとおり無料です。いつの間にか配信停止してしまうことも多々あるので、少しでも気になれば、まずはダウンロードしてみてください。

余裕があれば「一風変わった乙女にススメたい怪作4選」みたいなのを次に書きたいです。

「弟とこれからも」 おとうとぬいぐるみ 感想

前から気になってはいたのですがなかなか時間が取れず、ようやくAnkrache様の「おとうとぬいぐるみ」をプレイできました……!ぼちぼち感想を述べてます。

 

作者:藤様

配布サイト:http://ankrache.xii.jp/

プレイ時間:1時間弱

 

姉とぬいぐるみな弟が会話する感じのほのぼの姉弟ゲーです。
お互いまぁまぁのブラコンシスコン具合なので、苦手な方はご注意下さい。

(ふりーむ!より引用)

 

Ankrache様で配布されている他ゲーをやったことのある方はわかると思うのですが、攻略難易度がとにかく高い(運要素だったり、攻略を見ても分からなかったり)、キャラクターがバイオレンスだったり、という個性強めの素敵な作品が多いです。

今回はシリアスでバイオレンスな展開はなく、また攻略もゲーム内にヒントがあるため比較的するっと進められました。ギャグでちょっと臓物が出ますが、苦手な方はシステム→右上のゲーム設定でオフにできます。

 

↓タイトル画面はこんな感じ

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オシャレでかわいいです。このゲームでは随所に「電車」をモチーフにした演出がちりばめられています。弟くんが電車好きだからでしょうか。

 

イラストも、スチルらしいスチルはありませんが立ち絵が目パチしたりととにかく動作が細かくて可愛いです。

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ゲームシステムとしては一周目を読んでストーリーの全貌を知り、二周目以降で「既読率」を100%にしてハッピーエンドを目指します。選択肢によってEDは2種類に分岐しますが、未読がある場合どちらもBADで、既読率を100%にしてから「きのう」に進むことで確実にハッピーエンドが見られます。

このシステムがストーリーとマッチして非常に秀逸です。すべて読むことで「弟が何を考えているのか、どういう人なのか」が分かりますし、一周目のエンディングでほぼすべて種明かしをすることで、「不完全燃焼のままとりあえず既読率を埋める」ということがありません。

一周目の主人公を見ているからこそ、ハッピーエンドで本当によかったね…!!(;;)となります。

 

Ankrache様のゲームは人を選ぶものが多いのですが、こちらは本当に心温まるゲームですのでぜひプレイしてみてください。

(すぐバイオレンス方面の選択肢が出るのはちゃんと系列の血を引いてるな……と思いました。笑)

 

「カボチャVS悪魔」 カボチャ男爵とハロウィン 感想

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作者:涙様

配布サイト:http://1094mill.wix.com/babycast

時間:攻略を見て、as込み20分くらい

 

日課のフリー乙女ゲームサイト様めぐりをしていて、絵の綺麗さに惹かれてプレイさせていただきました。まさに「王道」をゆく甘くて素敵な乙女ゲームです!

 

お屋敷に住むカボチャ頭の男爵から

ハロウィンパーティーに誘われた主人公(あなた)。

屋敷に着くとそこには悪魔だという人物がいて…?

(配布サイト様より引用)

 

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↑ゲーム画面

 

カボチャからすでにイケメンオーラが溢れていますが本当にイケメンです!
とくに男爵は見た目も中身も「キラキラ王子様系イケメン」で、ちょっとだけヘタレが入ってる部分もガンガン萌えポイントをついてきます。

 

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一方のダレンシア様は、一見「ドSキャラかな?」と思ったのですが全然違いました…!見た目よりも物腰が柔らかく常識人でした。しゃべり方は悪魔らしく中二病チック。ネタバレになりますがアフターストーリーで(反転)主人公に跪きキスをねだるシーンはとんでもない破壊力です。美麗はスチルもあいまって一撃必殺でした。

 

お話としては最初に書いたとおり「王道」のハッピーエンドで、バッドが恐ろしいということもなく楽しくプレイできました。ヤンデレが好き!とか刺激的な話が好き!って方よりは単純に癒しが欲しい方向けです。最高に癒されます。短編ですのでサクっと終わりますが絵、まとまり方ともにハイクイオリティですのでぜひぜひ!プレイしてみてください。

「つぐない」棚からサンタさん 感想

タイトル:棚からサンタさん

作者:杜茶六太様

配布サイト:http://bmoyashi.xxxxxxxx.jp/

時間:途中から攻略を見て二時間弱でフルコンプ

 朝散歩から帰ると玄関に西洋コスプレ野郎!
「君、クリスマスにたぶん死ぬよ。」
意  味  が  分  か  ら  な  い  !  !

家に入ると棚の中からサンタコスの男!
「あっ不審者ではないです。」
絶  対  に  怪  し  い  !  !

12/22:どうしてこうなったか分からないけどとりあえず精一杯生きます


▼不審者2人(+1)と仲良くなりながらジタバタ生存ルートを模索するゲーです。(配布サイト様より引用)

 

かなり季節はずれではあるのですが、サイトを拝見してピピン!と来て一気にプレイ、そのまま感想を書きなぐっています。最高です。

以下重要なネタバレ等は反転しつつ、キャラごとに分けましてつらつらと。

 

サンタクロース

不審者扱いされてますがちょっと抜けてて、かわいくて、常識人で、いいひと(人じゃないけど)。ストラス様よりサンタさんのほうが個人的にはツボでした。実はサンタさんではなく、隣の「水岡神社」の主神さま。一般に言う神様よりずっと気さくで、でも神様のような心の広さを併せ持っていて、主人公を本当に救えるのはこのキャラだけだと思います。ED5で主人公のすべてを暴き、その上で許されていいのだと受け入れる姿に「好きだーーーー!!!!!!」ってなりました(語彙力消えた)。推しポイントは意外と料理男子なところと黒髪です。

 

ストラス

悪魔です。文字通り悪魔です。お腹の中が真っ黒気な紳士です。魔王に振り回されてる苦労人…と見せかけてドスブラックです。乙女ゲーで「無理やり婚約」ってわりとよくあると思うのですが、ED2の場合はミジンコほども愛がなくて、お互い憎み合っているのでちょっとつらかったです…。ED6ではあっさり主人公ちゃん殺しちゃうのでオオン!情けくれよォ!ってなってました。それとまさか二人羽織で命拾いするとは思いませんでした。ふくろうくん、顔かわいいのにごめんやで。推しポイントは服がかわいいのとEDロールで流れてくるイラストです。

 

下根大貴

世話焼き幼馴染ポジション。途中まで完全にモブだと思っていて申し訳ない…。ですが!一番「乙女ゲーム」らしいときめききゅんを味あわせてくれました。ED7ではやりきれない不憫な子感をプンプン漂わせていましたが、ED3では男前全開でした!一緒に秘密を墓場まで持っていくから、って言葉に強い覚悟主人公への愛情を感じました。長年の片想いが報われてよかったね。たぶんED5の次に幸せなEDだと思います。ちなみにこのゲームで主人公に対してはっきりと恋愛感情があるのは彼だけです。推しポイントは一途さと不器用さ。

 

ふくろう

真打です。ショタコンホイホイです。とりあえずフルコンしてください。推しポイントはラストで地味に主人公の言葉を気にしてるところ。

 

休日にさくっとできて楽しめる、プレイ後の後味もさわやかな作品ですのでぜひやってみてください!

Eleleth01 自分用まとめ と考察もどき

こんにちは、杉谷です。

今回は先日プレイさせていただいた「架谷野家の薔薇薔薇」に引き続き、いさら座様のゲームについて書かせていただきます。感想、考察というより9.5割方内容のメモです。プレイしながら取ったものを並べていくだけなので見づらくて申し訳ない…。

「Eleleth01」を初めてプレイしたのは2014年に入ってからで、02の公開前でした。そのときからもうギムレット(※キノコみたいなイケメン)にお熱で続編を心待ちにしていたので、02も公開されて即やったのですが。が!!当時過度な流血表現を受け付けないタチだったので03が公開されても悩みに悩んだ末DLして放置してました。そうこうして1年弱経ち、サイト様のほうを拝見したところ上記「架谷野家の薔薇薔薇」を見つけ、プレイしてみて「流血…いけるんちゃう!?」って気になり再プレイを決意しました。もう一回やるなら最初からだよね、ってことで今回にいたります。

まず「Eleleth」はどんなゲームなのか。「洋風ファンタジー群像劇」あたりのワードが近いです。一応この01では「クラリス」「スウィートロビン」の二人の女の子を中心に回っていきますが乙女ゲーとはちょっと言いがたい。プレイしていただくのが手っ取り早いので「一日お休みで、時間があるときにやってみてください。キャラと伏線が多すぎて頭パンクします。

そろそろワンクッションも長ったらしいですね。すみません!以下にプレイ中の雑多メモ。一問一答形式で埋まらないハテナがほとんどでした。ネタバレ全開ですので反転。

 

1話
冒頭の二人(青、緑の男)は誰?
→酒場の二人?
「旧校舎の天使」である男は誰?
→スパロウ先生 体はベンジャミン?
↑はクラリスを誰に似ていると思った?
二つ目って何?
クラリスに入れ知恵をした「知り合い」は誰?
「理想のために捨てられた友」は誰?
→レイヴン?
旧校舎で寝転がってるのは誰?
→マフェット?
天使がクラリスに渡した地図にある「手助けしてくれるひと」は誰?
→ポワソン
天使の起こした「反乱」ってどんなん?ひどいことって何?
「死ぬのは『彼だけ』ですか?」ってどういうこと?
エンキって何者?
寝転がってるのと「家族」ってどういうこと?
寝転がってるのと幸せになる予定の「ある人」って誰?

2話
冒頭のポエムって誰視点?
スウィートロビンの記憶を封じたのは誰?
ラークのいう「渡さない」って誰に?
→スパロウ?
昔話のオオカミって誰?

3話
冒頭の会話は誰?
赤の世界を改ざんした雛鳥って誰?
→たぶんラーク
リリィって誰?
「リリィの件を延期した彼」って誰?
ポワソンはスウィートロビンの考えていることが読める?
ギムレットの中に誰かいる?
↑最初と中身がちがう?
→レイヴン
ヴァーミリオンが旧校舎の天使と似てる?
ソフィアって誰?何でスウィートロビンに似てるの?
ヴァーミリオンの中にいる「ソフィアの死に衝撃を受けている」人は?
→そっちが本物のヴァーミリオン
門番って誰?

3話:4終了後
ポワソンとマフェットは知り合い?
ギムレットは「昔のスウィートロビン」を知っている?
なぜスウィートロビンは「赤の王様は怖い」と思っている?
ギムレットと「長い付き合い」とは?
ギムレットが「最初と最後を捧げた」とは?
ギムレットルートで中に入ってるのは別の人?
→レイヴン
オリエルって誰?
→役職の名前 ここではレイヴンのこと
ギムレットのいう「ヴァーミリオンと『彼』」はスパロウ?

4話
ベンジャミンの酒場を手伝っていた「もう一人」って誰?
マフェットはどのくらい眠っていた?
ベンジャミンが酒場に対して「今日で最後」と言ったのは?
レイヴンは何で知らないはずのことを知ってる?
レイヴンが「ロビンズ」を嫌いな理由は?
「ジャック」「カイ」って誰?
ベンジャミンの中にいる人は誰?
→スパロウ
ラークの中にいる人は誰?本物のラークはどこにいった?
→ポワソン
何故ラークはマフェットに「記憶がない」と思い込んでいた?
→赤の世界を出るとその時点でその記憶を消されるから
スー様って誰?
→スパロウ
なぜレイヴンは裏切り者?
「スー様」を知らないと何故「恩知らず」になるのか?
戻った旧校舎は一話より前?
ベンジャミンが着てる服は本来誰のもの?
何で「ベンジャミンがいない」?

5
エーレーレートの「正式な5人」って誰?
ポワソンの「助けたい人」は誰?
「座り込む男」と「立ち尽くす男」は誰?
→片方は酒場にいた「癖毛の男」?
何故二人組みは「兄の命をあきらめろ」と言った?

 

怒涛の疑問符の嵐!!01のみで簡単に分かるところは埋めてみました。02まではプレイ済みのためもう少し埋まるところもあるのですが、それは次回に。

続いて重要なシーンでメモ取りやすかったところだけ。反転です。

 

1
アイオーン
人間の魂を管理する存在
旧校舎の天使さんもこれ
エーレーレート
アイオーンの中の人間の魂回収部門 5人いる


2
赤の世界で人と会話=発言に応えるしたら死ぬのが赤の戒律
↑スウィートロビンはヴァーミリオンと話したら死ぬ
 スウィートロビンの「大切な人とよく似た人」と話すと死ぬ
赤の戒律のせいでラークは何も力になれない、何も教えられない
ラークは赤の世界の二番手、灯台主、支配者=エーレーレート
スウィートロビンは蔑称
オオカミを「可哀想」と言うと強制BAD ラークにとってオオカミは思い入れのある人物

3
赤の世界は「試験会場」普通の門を通れなかった人が来る
ギムレットの中には別の人が入っていて彼?とは記憶を共有している
ポワソンが殺された瞬間ギムレットに戻った
ヴァーミリオンはソフィアを幸せにしたい
『生まれは支配者、育ちは鳥籠、住んでる場所は立派なお城』

3:4終了後
ギムレット曰くマフェットは昔「赤の森」で吐いていた
ヴァーミリオンの中に入っているのはレイヴン
↑途中まで入っていたのは別の人、そこに干渉してレイヴンがヴァーミリオンの中に入った そのことはラーク・ギムレットにとって不都合
レイヴンは赤の戒律を強制終了できる
レイヴンはエーレーレート、且つ「オリエル」?
スウィートロビンを死んだ状態にしようとしたレイヴンをラークが遮る
ラークが望んだのは主人公を苦しませないこと=生かさないこと?そのためにギムレットを置いた?

4
時代が遡る クラリスが旧校舎を訪れるより前
「大切な人とよく似た人」がヴァーミリオンなら、スウィートロビン=マフェットの大切な人はベニー=ベンジャミン?
マフェット達の反対でラークについて語っているのはヴァーミリオンの中にいた人?
ロビンズは「マフェット」「ベンジャミン」「リリィ」「ジャック」「カイ」
ベンジャミンの中にいる人は、旧校舎の天使と一緒の可能性
ギムレットの中に入っていたのはレイヴン
ベンジャミンの中に入っていたのはヴァーミリオンの中に入っていたのと同一人物?
ベゾーロもエーレーレート?→「エーレーレートどもの高嶺の花!」って言ってるだけでベゾーロは違う

5
スパロウがクラリスに預けた地図は血で描かれている、だからクラリスはポワソンが見えた
ソフィアが一番上 次にオリエル/アルモゼル ダヴェイティ エーレーレート 下級のものたち
「アルモゼル」が死んでしまったソフィアの後任を立てることに反対している
エーレーレート全員で「ポワソンの助けたい人」の解放を望み、そのあとクラリスの兄を延命する、というのがポワソンの計画

 

その他のメモ

二話ラークのいる場所は本当の赤の世界ではなくラークが作り出した空間?そこでスウィートロビンに助言をして赤の世界へ送り込んだ?

ラークとヴァーミリオンは対立している
ベンジャミンの中にいた人はヴァーミリオン
ヴァーミリオンとその憑依者間の約束は「ソフィアを生き返らせる」こと?ラークがその可能性を完全否定したから中でヴァーミリオンが暴れた
ベゾーロの「恩知らず」発言より、ベンジャミンの中にいる人はマフェット側
スパロウがマフェットを眠らせたところで、冒頭に戻る
4話が終わるとギムレットルートに入れる
狩人(青)猟師(ピンク)門番(灰)調教師(緑)

 

書いてる自分が一番訳分からなくなってます。ヒィ。
01で好きなのはギムレット>レイヴン=ラーク>クラリスみたいな感じです。公式様によるとクラリスで乙女的展開が期待できるキャラはほとんどいない(レイヴンとポワソンのみ?)とのことなので悲しみにうちひしがれてます。いや、その二人も大好きだからいいけど!おいしいけど!

02も01を忘れないうちにプレイしたいと思っています。01に比べるとまだ内容覚えてるのでもう少しまともに書けたらいいな。最後のどんでん返しはいまだに衝撃です。あと私ロン毛が大大好物なのでシルヴェスターさんが大好きです。

長々とお付き合いいただきありがとうございました!それではまた後日。