浅知恵を絞る

主にフリー乙女ゲーム/シチュエーションCDの感想をのっけてます。

ヤンデレ要素のあるおすすめフリー乙女ゲーム5選 vol.1

ヤンデレ、みんな好きだよね〜〜〜!!!!!!!!!!
アクセス解析などを眺めているとわりと乙女ゲーム ヤンデレ おすすめ などでわたしのブログに辿り着いている方がおり、これはヤンデレ要素のあるフリー乙女ゲームまとめを作るしかないのでは?と思い立ちました。今回は第1弾ということで5作紹介させて頂いています。


あくまで私がヤンデレ!と感じたキャラクターのいるゲームを挙げているだけであり、製作者様がヤンデレと銘打っているわけではないものもあります。製作者様におかれましては、ご不快に感じる等ございましたらすぐに該当部分を削除させていただきます。

 

1.「ロコロッカ -da capo-」

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 作者:きるえ様
配布サイト:http://sunset77light.rdy.jp/
プレイ時間:フルコンプで1時間ほど
攻略対象:1人
特徴:15禁、マルチバッドエンド、ファンタジー

ヤンデレフリー乙女ゲーム界の金字塔、ゆうあかりさんの作品でも特におすすめなのがこちらの「ロコロッカ -da capo」です!主人公の気が強めなほうなので後味がそこまで悪くなく、ゆうあかりさん作品の中ではヤンデレ度合いは軽いほう(?)です。

勇敢なシスターが親切なクマのぬいるぐみと一緒に悪魔退治を目指す
ファンタジー狂気電波ゲーです。(公式サイトより)

 美麗なイラスト、さっくり遊べるボリューム・難易度、EDリストやコンプおまけもあり快適なシステム等、フリー乙女ゲームを普段プレイしない方にもまずおすすめしたい一作です。

 

 2.「アイするキミの居場所」

 作者:わたこのこ様
配布サイト:http://cotocotton.wixsite.com/cotolia
プレイ時間:コンプ4時間~5時間弱
攻略対象:1人
特徴:15推、現代もの(高校生)

フリー乙女ゲームの枠を越えたイラスト・シナリオ・ゲームシステム、全てにおいてハイクオリティなのがCOTOLIAさんの「アイするキミの居場所」です!序盤からバンバンに飛ばしていくヤンデレとどんでん返しで最後までチョコたっぷりです。

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ゲーム画面

 - 理想の彼氏に見つめられる乙女向けヤンデレADV -

(公式サイトより)

 ネタバレなしで書くのが難しい……!攻略対象が1人の割にかなりのボリュームの文量なのでプレイ後の満足感が半端じゃないです。また、彼がどうしてヤンデレになったのか?や、彼なりに持っている行動への葛藤などが丁寧に描かれているのも特徴です。

 

3.「Puke」

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作者:+K様
配布サイト:http://endingerror.web.fc2.com/
プレイ時間:30分~1時間
攻略対象:1人
特徴:15推、ハロウィン、近親

近親ヤンデレと言えば!なエンディング・エラーさんの作品の中でも、短めながらまとまっていて雰囲気もつかみやすい「Puke」が一番のおすすめです。こちらも全作品の中では比較的ライトなヤンデレ(?)です。

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ゲーム画面

明日はハロウィンパーティー
好きな人に告白するためにパーティーに出ようと
アコヤ(名前変更可)は弟のロタに衣装制作を手伝ってもらうが……。
(公式サイトより)

 短めとは書きましたがEDは7つあり、様々な結末が楽しめます。公式サイトに完全攻略があるため何度もぐるぐるする必要もありません。イラストの雰囲気は少し人を選ぶかもしれませんが、ヤンデレ好きなら絶対に楽しめる王道展開が多いのが特徴です。

 

4.「SNOW EAGLE」

作者:モカちゃん様
配布サイト:https://eagle.booth.pm/
攻略対象:4人
特徴:15禁、おっさん有、軍隊もの、ED数22

カオス、ギャグ、ヤンデレ何でもござれな3REXさんの代表作「SNOW EAGLE」はとにかくフリーゲームと思えない大ボリュームが特徴です!配布停止ののち2017年より再配布されたバージョンには攻略が添付されており、比較的ED回収はしやすくなりましたが、プレイ時間は5、6時間をゆうに超えます

雪山での特殊任務の為の部隊の指揮をとる事を命令されたメル。
――それは誰がどう見ても明白な『左遷』だった。
その要因がどれだけ理不尽なものであるか、不条理なものであるか彼女は分かっていた。
諦めと妥協もおそらくあった。それでも、彼女は頷いた。
それこそが、彼女の知っている唯一の生き方だったからだ。
(旧公式サイトより引用)

 一度ハッピーエンドを回収しなくてはヤンデレエンドが見られない仕様なんですが、これが結構メンタルに来ます。また、上記ED数の多さに加え、普通のノベルゲーム形式ではなく日数経過+行動選択形式+運要素ありのため、難易度はやや高めです。一方でスチルの多さやシナリオの面白さは折り紙つきです!

 

5.「ツギハギの幸福」

作者:雉野ハチ様
配布サイト:https://kijino8.tumblr.com/
プレイ時間:フルコンで1~2時間
攻略対象:3人
特徴:15推、サイコ

ヤンデレ界に新たな神が!!(?) 5月に配信されたてホヤホヤと当ブログにしては珍しく新作の紹介です!「ツギハギの幸福」の魅力はなんと言っても攻略対象3人それぞれ違ったサイコ風味なことです。絵も美麗で、さっくり楽しめるボリュームなのでヤンデレ未開拓の方でも楽しめると思います…!

《あらすじ》
父を亡くし、村医者のアラネムと二人で暮らす主人公は、ある日記憶喪失の青年・ロプスと出会う。ロプスも村での暮らしに多少慣れたころ、ある屋敷にふたりで薬の配達へと向かうが……。

攻略は易しいほうなので詰まることもありません。また、公式サイトに主人公個性ありとありますが、そんなに癖の強い性格ではないので、余程苦手な方でないかぎり気にならないと思います。全体的なクオリティが高くまとまっており、フリゲ初心者の方にもぜひおすすめしたいです!

 

おわりに

今回5作紹介させていただきましたが、どれも本当に面白いゲームなので全人類プレイしてください……。また、このほかにも素敵なヤンデレゲーはいっぱいあるので、またぼちぼち感想等書きたいです!ここまでご覧下さってありがとうございました。

「鉛の心臓」感想

大大大大好きな関口様の復帰作、ようやく感想書いたドン!!(4ヶ月ぶりの更新)

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作者:関口様
配布サイト:http://jackbox.at-ninja.jp/
総プレイ時間:攻略を見ながらフルコンプ3~4時間くらい

 

かつて神童と謳われた兄と、そのつまらない妹の話。

 (公式サイトより引用)

 

超絶ざっくりあらすじ
叔父の家に兄・辻村綾乃と二人で暮らす主人公は、高校で年下の幼馴染・江西航平と再会する。かつてのままに、兄弟のように接する航平。奇妙な距離感と壁のある兄。穏やかなクラスメイト。部活仲間。数々の人との交流の中で主人公は少しずつ変わってゆく。

 

かつて「DollyDoll」という最高にエモいサイコ近親乙女ゲームを作られた関口さんによる、今回も近親キャラ有り乙女ゲームです!!
私は好きなフリゲ製作者さんを一人答えろと言われたら奇なりさんと関口さんのお二人の名前を挙げます(支離滅裂)
今回いつにも増してとっちらかった感想文になってしまっていますが、まずこんなブログを読むより先に鉛の心臓を今すぐダウンロードしてください、全人類へ。

 

「鉛の心臓」を私のようにヤベエ近親ゲーム!?やるっきゃなーい!みたいな、こう、近親ものをジャンクフードのようにムシャムシャ食べたい気持ちでやると死人になります。というのも、(公式的には)3人いる攻略キャラクターのうちの1人はたしかに兄で、近親で、バクモエですが、残りのキャラクターも近親もので慰め程度にいるサブ攻略対象などでは決してなく、むしろメインのステーキだからです。全員ステーキ。攻略見ながらとりあえずモブぽいのからやるかと思ったら、いきなりステーキ。


それと、ヤンデレを期待するのはかなり違います。わたしの感覚だとこのゲームに病んでるキャラはまあまあいますがヤンデレのキャラはいません、強いて言うなら主人公。このゲームの良いところなんですが、「主人公に誰かを近づけたくないから」他者を傷つけようという安直な設定の野郎は一人もいません。
このゲームで一番キャラクターが濃いのははっきり言って主人公です。主人公は兄を盲信し崇敬し妬んで愛しんでいます。感情のメリーゴーランドです。一方で驚くほど滑らかに感情移入できるキャラクターでもあります。
この文章を読んでいる人は高確率で何らかのオタクだと思います。生きていく上で、誰かと出会って電流が走ったことがある人が多い気がします。恋でも何でもなくて、刷り込みに近い感じの、遺伝子レベルでこの人に逆らえないなあと思う人いません?一瞬だけでもこの推しのためならお金も身体も投げ出せるという感覚を、「鉛の心臓」では言語化します。思考という限りも形もないものを言語に落とし込むのに、このゲームでは何一つ情報を剥落させません。だから文が私というプレイヤーの思考回路と直結して「主人公は間違いなく私である」と素直に受け止められるわけです。


そしてこの、感情移入できるという長所を損ねることなく、プレイヤーと主人公の思想の乖離から来るもやのかかったような不安を楽しむこともできます。主人公の精神状態は正直まともではなく、そして文が主人公視点で進む以上、すべての物事にバイアスがかかっています。主に兄/航平ルートで分かってくる、「かみさまのこども」と信奉される兄の姿。微笑みは静謐な夜の雪、と、兄の辻村綾乃は説明されています。私が30000年石の上に座っても出てこない天才ワード!!しかし航平は引きこもりのニートだとバッサリ両断し、また、プレイヤーの目からもおぼろげにその輪郭は掴めていきます。
以下はキャラクターごとに分けた感想です。多分にネタバレを含むのでできればプレイしてから読んでほしいの気持ちです。

 

辻村綾乃
兄ルートを終えると改めて、「主人公視点で眺めていた兄」が、実際の兄とは大きく異なるのではないか?と思います。普通の人が満遍なくステ振りするところを、顔面とピアノに極振りしてしまった人類が辻村綾乃です。
ED05は糖度こそ低いですが、間違いなくハッピーエンドです。兄の妹、と認識されることが怖くて仕方なかった主人公が、友人に兄を紹介できるレベルになります。「あなたに笑える私になった。」という一文が主人公を主人公たらしめていて、このゲームは間違いなく、一人の少女の成長譚でもあると確信を持って言えます。

そして、綿貫くんの存在。公式サイトでは兄ルートの一部に分類されていますが、ED06は剣道部の後輩・綿貫くんルート、と呼ぶのが正確かと思います。何というか、少女マンガの完璧な王子様では決してないけれど、主人公の手を引いて明るいところへ連れて行ってくれる存在です。

ED07は主人公の内面に沈んでいた黒い部分が一気に発露された結果、なんですが上手い方向に進んでいく終わり方なので後味は悪くないです。妹(主人公)がおかしいのは、私たちがプレイヤーとして彼女の視点から物語を眺めている以上既知の事実ですが、妹に襲われてもなお「お前を抱きしめられる腕があって良かった」という兄。この兄妹がふんわり普通の家族と異なっていることが、でもそれが決して間違っている形ではないことが、プレイして感じられました。

兄は主人公を聖母のよう、と形容しましたが、「お前が悪魔でも好きだよ」と囁く兄の中に、私は聖母を見ました。他人の感情の機微に疎いところとかもなおさら。

 

江西航平
兄ルートに分類されてるけど完全に個別ルートの綿貫くんとは逆に、航平ルートは乙女ゲームとはちょっと一線を画しているかな、という感じです。正規EDとされているED01は航平と恋愛どうこう、ではなく「三人がそれぞれ自立した人間として共に生きていく」エンドです。

そもそもゲーム内で航平から主人公に対する恋愛感情も、主人公から航平に対する恋愛感情も(あくまで私の目線では)まったくなく、そこにあるのは依存というより、互いのそばにいるのが当然、という思い込みあるいは希望的観測です。いい意味であっさりしたキャラクターで、その割り切った思考は主人公と対をなしていて非常に魅力的でした。

 

浅野清文
わたしは彼のルートから始めました。公式サイトを見てどろどろエグヤバ兄弟模様…みたいなのを想像していたわたしは、浅野くんのルートで爽やかしゅわしゅわサイダーの多量摂取で幸福死しました……。

 ED04は浅野くんルートというかノーマル(主人公自立)エンド、ED03がちょっと糖度高めですがここで出てくる兄は他ルートと若干毛色が異なります。他エンドの主人公が自分の内側から溢れる兄への信仰心でうまく息ができてないとすれば、ED03の主人公は兄からの愛で息ができてないです。浅野くんのことを好きだと自覚しているけれど、神様である兄の、恋慕とは似て非なる愛情は主人公にとって重すぎて、簡単には抱えられません。アフターストーリーを読んで、いつかその荷物をきちんと、正しい意味で降ろせたらいいなと思いました。ちなみにED03の兄にも聖母が見えました。なんちゅーか、ダークサイド聖母……。

 

できれば時間のあるときに一気にプレイしてほしい作品です。甘さよりも登場人物の繊細な内面、人の成長に重きを置いているように感じます。ほんっと~~~に良作of良作……。どうか主人公、綾乃、航平、浅野くん、綿貫くん、歩美ちゃん、ひのきちゃん、百合子、みんなみんな幸せに、ひたむきに生きられますように。

 

(次の更新予定について)
次の記事ですが、どうやらフリー乙女ゲームの中でもヤンデレ作品を探している方が多いぽいので、ヤンデレ系作品のまとめを書きたいなと考えています(ただ製作者の方は自分の創造したキャラクターをひとくちにヤンデレと括られるのは不快かな……と悩んだり)。それから「聖なる夜の忘れ物」が非常にクオリティの高い作品で面白かったので単独感想を書きたいマンです。また、SNOWEAGLEが攻略つきで再配布されているのも知って今度こそフルコンせねば!という気持ちです。

フリー乙女ゲーム界、サイコ~~~~!!

 

「六辻のノクターン」感想


作者:杜 茶六太様
配布サイト:http://bmoyashi.xxxxxxxx.jp/
プレイ時間:1週30分程度(公式サイトより、体感もう少し短め?)

 

次は僕僕僕の感想で〜すとか言ったな。あれは嘘だ。(本当にすみません)
今回は久々のB級もやしさん!「六辻のノクターン」の感想です!

 

毎作ながら絶妙なキャラクター性、ほんのり薄暗さを感じるお話等ドツボで今回も楽しくプレイさせていただきました!
以前「棚からサンタさん」の感想を書かせて頂いたことがありますが、ゲームの雰囲気はそちらに近いです。また、配布サイト様には胸糞注意とありますが、私はそこまで胸糞悪さは感じませんでした(理由は後述します……!)

 

ちょっと注意ポイントとして、名前変換は最初に入力欄が出てくるタイプではなく、ゲームを開始してからコンフィグ画面で変更するタイプです!

 

ざっくりあらすじ
不思議な空間で目を覚ました主人公(名前変換可)は、ビーサンと名乗る男に出会い、失った記憶を取り戻すために4つの扉から出かけます。
4つの扉それぞれが失った記憶にゆかりのある地に繋がっており、主人公はそこでおにぎりという幼馴染に導かれ、この空間から出られるよう奔走する……というお話です。

4つの扉を出入りする順番や、出た先での選択肢はED分岐には影響しません。最後に黒い扉から出て以降の選択肢がED分岐となります。配布サイト様にある通り、攻略は簡単です。

私がこのゲームに胸糞悪さを感じなかったのは、「このキャラクターはどうしてその行動/思考をするようになったのか」が短い中にきちんと描かれているからです。主人公もおにぎりもビーサンも、それぞれがずるさを持っていて、特定の一人が「悪役」というレッテルを背負っているわけではないことも好感持ちまくりでした。

 

※以下ネタバレ有
4つの扉の先にあるのはビーサンとの記憶。ビーサン、おにぎり、主人公と3人で幼少期を過ごしたけれど、不慮の事故でビーサンは亡くなり、罪悪感を抱えた主人公とおにぎりだけが残ります。死者であるビーサンと生きている主人公/おにぎりの対比が非常に鮮やかな構図で分かるゲームでした。
生きていくためには、どうやったって(それが良いか悪いかは別に)変化を続けなければなりません。ビーサンにはそれが耐え難いことだったけれど、死の淵に立っている間に彼もまた変わってしまっていたことに主人公の言葉で気づく……というシーンが印象的でした。
ED6のみ全エンドクリア後?に解放されるのですが、これは言ってしまえばおにぎりエンドです。主人公のことが好き、ということ以外いまいちよく読めないおにぎりの真意が分かります。
その世界(主人公の精神世界?)にあるビーサン関連のものを消し去っていくおにぎり。その度にビーサンの姿はかすれ、主人公は彼に関する記憶を失っていきます。
そこで消えかけのビーサンの言った「……それ選んで生き地獄だったとか言うなよ。」というセリフが本当に好きです。そのあとに、おにぎりが「そういうところが嫌いなんだよ」と返すのも。
その短い会話の中に、彼らが今までどのような関係にあったのか、ビーサンがどんな性格だったのかが詰まっていてホント毎度天才のシナリオをありがとうございますとしか言えません(墓場)。

 

乙女ゲームというより、とある3人組の人間模様を覗き見るような、そういう魅力があります。ぜひプレイしてみてください〜!

 

以下余談で申し訳ないのですが、このたび「Wing Search」様に登録させていただきました!これからは感想を書いたあとぺたっとリンクを張ると思いますが、当ブログはアフィリエイトやら何やらもろもろ等はもちろん行っていないため、あまり気にしないでください(同好の士とお知り合いになれたらな~という下心はありますが……)。

www.ladygamer.jp

【!配布終了】自殺者×勇者×アンダードラック 感想

これが、フリー乙女ゲームや。

作者:藤様
配布サイト:http://ankrache.xii.jp/
プレイ時間:1時間弱

同人乙女ゲームの1番いい所は安さでも手軽さでもなく、(勿論それらも魅力の一つですが)作者のやりたいことが、やりたいようになされている点だと思います。
フリー乙女ゲームで商業並のクオリティのものは?と聞かれたら、私はPentagon Syndromeだと答えますが、フリー乙女ゲームの1番好きな作品は?という質問にはこの作品を挙げます。それくらい、思い入れがあって大好きなゲームです。

主人公はテンションが鬼のように高いショタコン喪女。顔は出ませんが個性はかなりぶっちぎっています。攻略対象という言い方だとやや不適なんですが、一応他の登場キャラクターはショタと白衣の男性の2人です。
このゲームの目標は、ショタの勇者に怪しい薬(通称ゲボマズ)を飲ませてステータスを上げ、魔王を倒せるようにすることです。ショタは勇者になるべく日々ゲボマズを飲んでいます。最初の時点では無口な子ですが、だんだん言葉を覚えてこちらに懐いてくる様子はショタコンじゃなくても癒されます……。

 

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↑勇者の育成画面。ドリンクを選んで与えます。


白衣の男性ことおかっぱ博士は、主人公に負けず劣らずの語彙力でバチバチに口の悪さを発揮する謎の男性です。神様の部下的な感じで働いているらしく、常に過労気味。

 

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↑おかっぱ博士。はちゃめちゃに口が悪い。


エンドは6つあり、うち人類が救われるものは2つ、ハッピーエンドは1つ。えっ!?
そう!!人類が救われることをハッピーと定義するなら、おかっぱ博士のハッピーエンドはありません!!(ババーン)
以下キャラ別にエンドについての感想等を書いていきたいと思います!ネタバレ部分は反転してください。

 

ショタ(勇者)
このゲームのメイン攻略キャラ(?)です。なんと名前変更可能。
彼は主人公が序盤に自転車で突っ込もうとした小学生です。主人公と一緒にクソトラックに轢かれてご臨終し、「主人公を生き返らせること」を条件に、勇者になることを決めました。
主人公は魔王を倒せば勇者も生き返ると思っていましたが、唯一の(?)ハッピーエンドことエンド1で、彼は自分が生き返らないこと、その上輪廻の輪からも外れるであろうことを知っている上で魔王に立ち向かっていたとプレイヤー側は初めて分かります。
この事実を知った後もう一度ゲームをプレイしてみると、勇者との日常になかなか思うことが出てきます。彼は日数経過で、言葉を覚えていくだけではなく、感情の表現方法まで覚えていくように見えます。
この事実を知らず、またおかっぱ博士にも何も言われないのがエンド4です。世界は救われたけれど主人公は何一つ覚えていないし、そこにはもう勇者はいない……という終わり。
私は正直ショタキャラが好きではないんですが、勇者は全然平気というかむしろ好きなほうでした。これは「勇者が甘えた態度を取らないから」というのが大きいです。どのエンドでも彼は絶対に弱音を吐きません。負けるかもしれないと分かった上で、エンド2で主人公に求婚してから背を向ける様は切なくなります。
結婚とはものを交換することだから、自分は指輪をあげるから、何かほしい、とねだる勇者。ここまで直接的にお願い事をしてくるのはこれが最初で最後。思いっきり甘さを味あわせてから普通に人類が滅亡するエンド2、私的には最高だと思います(?)


おかっぱ博士
このゲームのダークホース。
おかっぱ博士エンド(だと私が勝手に思ってるエンド3)を終えた時、今まで自分が持っていた乙女ゲーム観的なものがばらばらに崩れ去って、がつんと殴られたみたいでした。
勇者に関する秘密は大体ゲーム内で明かされますが、おかっぱ博士はフルコンしても謎の多いキャラクターのままです。それでもはっきり言えることは、彼はどんな乙女ゲームのキャラクターよりも、とびきりずるい男だということです。
だって仮にも(?)乙女ゲームの主人公に、床を舐めさせたりウジ虫ゴキブリ馬鹿呼ばわりしたりかなりバイオレンスな目に遭わせたりしてるのに、まあ主人公もどうしようもない女なのに、彼は、人類が滅亡する3分前に、結婚してって頼んだらいいよって言っちゃうんですよ。なんちゅー男や。
このゲームでは他にも人類が滅亡してしまうエンドはあります。そのときの主人公は一人、部屋で鐘の音を聞いて終末を迎えます。
だけどこのおかっぱ博士とのエンドのときだけは、横に彼がいるんです。人類がもう死に絶えるって分かってても、横には今まで散々悪態をついて暴力を振るってきたおかっぱ博士が優しくこちらを抱き寄せて、座っている。作中ずっと忙しそうだった彼が時間なんて気にしないで横でこちらと話をしてくれてるって感動は、本当にプレイしないとわかりません。11回求婚してフラれてる身に沁みます。
人類が滅亡したらおかっぱ博士もいなくなるのか、それとも生き残るのかはゲームには描かれていません。ですが、彼の横で静かに終末を迎えるエンドは決してバッドエンドではありません。おかっぱ博士は頑なに名前を教えてくれませんでしたが、鐘の音が響く中、出血大サービスだと、最期に耳打ちで教えてくれて……というエンド3。

 

主人公(名前変更可)
これは乙女ゲームなのでこの楽しみ方にケチをつけられる筋合いはないんですが(予防線)、ものすごく個性的な物言いや態度をするわりに、私は彼女にすんなり自己投影できました。
その最たる理由が自己評価の低さ、及びそれを裏付けるようなキャラクター性だと考えています。主人公は彼氏いない歴=年齢、馴れ馴れしいのに他人と距離を詰めるのが苦手、求婚は数十回だってできるのに、プレゼントを貰う時は自分が貰う価値があるのか考え込んでしまうふとした時のネガティブ思考。
選択肢では何度もおかっぱ博士に求婚できます。その度に聞き流され、最終的には半殺しにされるのに、主人公はどこかその流れに安心しているような、拒絶されることを確認しているような雰囲気があります。

以下はAnkracheさんの他ゲーについての感想・ネタバレも含んでいます。
自殺者×勇者×アンダードラック(zxy)はギャグ中心電波ゲー、ograidetは(あえて分類するなら)鬱電波ゲーと、作品の系統は全く異なる上に主人公の性格も全然違うのですが、この二つのゲームの主人公はよく似ています。
言葉や思考の端々に自己否定がちらつき、さらに他人にも自分を否定することを求める。違うのは、zxyでは自分を肯定して明るいところへ引っ張ってくれる存在(勇者)がいること、ograidetでは自分に寄り添い、一緒に飛び降りて全部終わらせてくれる存在(ストーカー)がいること。

本当に何回もプレイしたくなる作品です。30回くらい人類滅亡させてるのにまだ達成率が96%です。ごめん人類。
個人的にはAnkracheさんの作品の中でおとうとシリーズの次にとっつきやすいと思います。おとうとシリーズは他の作品とは全く毛色が違うので、本当の入門編(?)としてはこっちのが合ってるかも。
自殺者×勇者×グリターデイズに関しては個別記事を書く予定はないので、ograidetの感想記事(いつか書きます)に引っ付けようと思います〜。
お付き合いくださってありがとうございました!次はたぶん僕僕僕の萌え投下になります。たぶん!

フリー乙女ゲーム未プレイ者にススメたい良作4選

また前の更新から三ヶ月近く空けてしまいました。
今回は「乙女ゲームをプレイしたことはあるが、フリーのものはやったことがない」、「乙女ゲームに興味はあるが、やったことはない」という方向けに、とっつきやすい4作を勝手にプレゼンしたいと思います。

まず「とっつきやすい」の定義

  • 攻略キャラクターが複数いる(好みのタイプを探しやすい)
  • 長すぎず、短すぎない
  • イラストのクオリティが高く、スチルがある

以上を踏まえて、「街で噂の伯爵様」「魔女も歩けば悪魔に当たる」「PentagonSyndrome」「架谷野家の薔薇薔薇」を紹介させていただきます。
赤印は上記の「とっつきやすい」に当てはまりはするのですが、人を選びます(後述)。



1.「街で噂の伯爵様」

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作者:K9様
配布サイト:ERFOLG
erfolg.main.jp
 攻略対象:3名

ざっくり推しポイント

  • さといさんによる美麗なイラスト
  • ギャグからダーク、甘めまで豊富なED
  • 長すぎずダレない(コンプで2時間程度)

 さといさんといえば「OZMAFIA!!」「DIABOLIK LOVERS」等有名な作品も手がけたイラストレーターさんです。こちらはそれ以前の作品のため絵柄が少し違いますが、十分すぎるくらい美しいイラストが楽しめます。

↓プレイ画面(配布サイト様より)

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攻略キャラはちょっと抜けてて憎めない俺様「ヴァルトレート」、喋ることができない温和な青年「ダリム」、飄々としたロン毛お兄さん「ユーリィ」の三人。ノーマルエンド+各キャラにBADとGOOD、ヴァルトレートのみダークエンドがあります。

「ダークファンタジー」とありますがGOODには心あたたまるものが多く、暴力描写等はそこまで多くありません。が!ダークエンドでは肝が冷えます。ヤンデレが本当に苦手だ、という方や主人公があくどいのが苦手な方はダークエンドを避けて通るのが吉です。

 

ピン!と来た方は

「街で噂の伯爵様」をプレイしてみてハマった方には以下もオススメです。

 

2.「魔女も歩けば悪魔に当たる」

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作者:八色いんこ様
配布サイト:COCOON
cocoon.daa.jp
攻略対象:4人

ざっくり推しポイント

  • 軽快かつ面白い語り口
  • 個性的な攻略対象
  • やりこみ要素や攻略後のオマケの豊富さ

このゲームはとにか~~くフリーゲームならではの良さがぎゅっと詰まっています。「がめつくてしたたかだけど可愛い主人公」「一癖もふた癖もある掴めない悪魔」など、思わず愛着が湧いてしまうキャラクターばかりです。

ゲーム形式としては、OP後にマップから場所を選び、そこからイベントが発生…を繰り返して7日間過ごす→ED分岐という仕組みです。

↓プレイ画面

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↓さらに、主人公や攻略対象をお着替えすることもできちゃう斬新な機能もあります。

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攻略に詰まってもゲーム内硬貨で攻略メモが買えます。

お話は基本的にギャグです。主人公が個性強めなので少しシリアスな展開も重くならずに楽しめます。CONTINUEがバッドエンドの続きからになっていたりと、救いようのない話は全然ありません。

 

ピン!と来た方は

「魔女も歩けば悪魔に当たる」をプレイしてみてハマった方には以下もオススメです。

  • サンクコストバイアス(同サイト内)
  • Magic Romanesque
  • クアック*ガール

 

3.「PentagonSyndrome」

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作者:ヤマナカ様
配布サイト:a.ymnk-P
aymnkp.tumblr.com
攻略対象:5人

ざっくり推しポイント

  • 美麗なイラストとゲーム画面
  • 引き込まれる独特のストーリー
  • 豊富なスチルとED

とあるゲームをリスペクトして作られたとのことですが、リスペクト元をまったく知らずとも楽しめます。ストーリーはざっくり言うと「ルームシェアをして暮らしている5人それぞれの悩みを聞いて解決していく」というもので、オーソドックスな分岐ノベルゲームです。

 プロローグ後は個別ルートに入り、4人攻略することで最後の一人ルートが解放されます。

↓プレイ画面、ルート選択画面

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トーリーの根幹にある重要な設定が1~2人攻略すれば分かります。当たり前ですが「誰かを選ぶということ」は「他のひととの未来を選ばない」ということになります。ほのぼのとした部分もありますが、ひとりの人間の成長に焦点を当てた切ないゲームです。

絵柄は独特ながらもとても美しく、シナリオのすばらしさも相まって商業乙女ゲームにも負けない良作です。攻略は配布サイト様に載っておりそこまで苦労しません。

 

ピン!と来た方は

「PentagonSyndrome」はフリー乙女ゲームの中でも良い意味で異色です。あまり近い作品がないので雰囲気で以下がオススメです。

  • 死神レポート(※非乙女ゲーム
  • シルバーフープ
  • はしばみ色の瞳の中は

 

4.「架谷野家の薔薇薔薇」

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作者:ラシ様

配布サイト:いさら座

攻略対象:2人

 

ざっくり推しポイント

  • 普通の商業乙女ゲームに飽きた人向け
  • 読んでて飽きないシナリオ
  • 非攻略対象含め、ぶっとんだキャラクター

流血表現モリモリ。商業作品「ディアラバ」や「AMNESIA」が好きな方は合うと思います。攻略できるのはちょっと抜けてるけど色気のある吸血鬼「ローズ」と主婦力高めな人狼「ダークルル」の二人。兄弟二人は攻略できません。

↓プレイ画面

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何を書いてもネタバレになりそうなのですが、主人公はいろいろあって精神的に追い詰められた状況にいます。EDを5つすべて見た上で最初から始めると自動的に真相エンドへ行き、全ての伏線が回収されます。

基本的には救いようがほぼないので胸糞がso badです。

 

ピン!と来た方は

「架谷野家の薔薇薔薇」をプレイしてみてハマった方は以下もオススメです。

  • 自殺者×勇者アンダードラック
  • ロコロッカ
  • 盲目偏愛キャラメリゼ

 

まとめ

  • 乙女ゲーム自体をあまりプレイしたことがない方は「街で噂の伯爵様」
  • 面白いゲームがやりたい!気の強い主人公が好き!という方は「魔女も歩けば悪魔に当たる」
  • 何よりもシナリオ重視、泣きゲーが好き!という方は「PentagonSyndrome」
  • メンタルをボコってくるゲームが好き!という方は「架谷野家の薔薇薔薇」

となります。どれも分からん!という場合は特に上二つから選ぶのがオススメです。

 

おわりに

ここまでお付き合いくださってありがとうございました。フリー乙女ゲームは名前のとおり無料です。いつの間にか配信停止してしまうことも多々あるので、少しでも気になれば、まずはダウンロードしてみてください。

余裕があれば「一風変わった乙女にススメたい怪作4選」みたいなのを次に書きたいです。

「弟とこれからも」 おとうとぬいぐるみ 感想

前から気になってはいたのですがなかなか時間が取れず、ようやくAnkrache様の「おとうとぬいぐるみ」をプレイできました……!ぼちぼち感想を述べてます。

 

作者:藤様

配布サイト:http://ankrache.xii.jp/

プレイ時間:1時間弱

 

姉とぬいぐるみな弟が会話する感じのほのぼの姉弟ゲーです。
お互いまぁまぁのブラコンシスコン具合なので、苦手な方はご注意下さい。

(ふりーむ!より引用)

 

Ankrache様で配布されている他ゲーをやったことのある方はわかると思うのですが、攻略難易度がとにかく高い(運要素だったり、攻略を見ても分からなかったり)、キャラクターがバイオレンスだったり、という個性強めの素敵な作品が多いです。

今回はシリアスでバイオレンスな展開はなく、また攻略もゲーム内にヒントがあるため比較的するっと進められました。ギャグでちょっと臓物が出ますが、苦手な方はシステム→右上のゲーム設定でオフにできます。

 

↓タイトル画面はこんな感じ

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オシャレでかわいいです。このゲームでは随所に「電車」をモチーフにした演出がちりばめられています。弟くんが電車好きだからでしょうか。

 

イラストも、スチルらしいスチルはありませんが立ち絵が目パチしたりととにかく動作が細かくて可愛いです。

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ゲームシステムとしては一周目を読んでストーリーの全貌を知り、二周目以降で「既読率」を100%にしてハッピーエンドを目指します。選択肢によってEDは2種類に分岐しますが、未読がある場合どちらもBADで、既読率を100%にしてから「きのう」に進むことで確実にハッピーエンドが見られます。

このシステムがストーリーとマッチして非常に秀逸です。すべて読むことで「弟が何を考えているのか、どういう人なのか」が分かりますし、一周目のエンディングでほぼすべて種明かしをすることで、「不完全燃焼のままとりあえず既読率を埋める」ということがありません。

一周目の主人公を見ているからこそ、ハッピーエンドで本当によかったね…!!(;;)となります。

 

Ankrache様のゲームは人を選ぶものが多いのですが、こちらは本当に心温まるゲームですのでぜひプレイしてみてください。

(すぐバイオレンス方面の選択肢が出るのはちゃんと系列の血を引いてるな……と思いました。笑)

 

【短編まとめ】「APTITUDE」「弟と、夏祭りにて」他 感想

約7ヶ月ぶりの更新となります、お久しぶりです。
今回は2つの短編の感想についてちょろっと書かせていただきます。

 

APTITUDE

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作者:matora様

配布サイト:http://tnb.pya.jp

時間:3分くらい

 

 配布サイト様には「微グロ注意」「ほのぼの幸せ夫婦」とだけ書かれてありますが悪意(ほめ言葉)を感じます……。人外が苦手な方やハピエン至上主義の方にはあんまりお勧めできません。
さくっと短い、本当にさらっと読めるお話ですので何でも萌えれる方にはおすすめです。ちょっと上級者向けかも……。

ネタバレ込みでざっくり言うと(反転)金持ちな家の嫁にさせられ、相手の男性はおぞましい人外だったけど受け入れるしかないのでほのぼのと暮らす、という話です。タカシさんの性格が穏やかなのがまだ救いです。

 

 

【弟と、夏祭りにて】

http://smy.o0o0.jp/gm/banner.gif

作者:すみの様

配布サイト:http://smy.o0o0.jp/gm

時間:10分くらい

 

↓以前「世界の終わりと焼肉定食」の感想を書かせていただきました。

sugitani.hatenadiary.jp

 今回は近親要素が含まれているとのことですが、萌えの嵐でした。
短いながらに「弟」と恋愛をすることの切なさが詰まっています。

攻略は簡単で、EDは4つあります。弟の好感度の高さ+最後どこで花火を見るかによってEDが変わります。こちらもさくっとプレイできますのでぜひやってみてください。

 

今年はもう少し更新頻度を上げることを目標にします。
2017年もよろしくお願いします。